こんばんは。
今日もつらつら描いて行きます!
しばしお付き合いくださいませ。
今日はこれまでにご紹介した画材よりも、
もっともっと身近なものの話を。
ボールペンです。
◇
私は本屋さんに用があると、
必ずデザイン・イラスト関連の棚に立ち寄るのですが、
最近ではそのコーナーを飛び出して
趣味・カルチャーといったような棚にも
「絵が上手くなるハウトゥー本」がものすごーく色んな種類、
置いてあります。
その中に、「ボールペンで描けるイラスト練習帳」的なものを見つけました。
ボールペン1本で、シンプルで可愛いイラストを描けるようになるよ、といった内容。可愛い。
多分ほとんどの方が家にあるだろうから、
すぐにチャレンジできますし、素敵ですよね。
だけど「ボールペンで絵を描く」と聞くと、
頭に浮かぶのはやっぱりあの方。
大友昇平さん。またの名を「SHOHEI」。
漫画「AKIRA」の作者、大友克洋さんの息子さんで、
「え、これボールペン?どこが?」
みたいな気持ちになる作品を描かれています。
大友昇平さんについては詳しく書かれている記事が沢山あるので
是非調べてみてください。
とりあえずインスタのリンクを貼っておきますね。
これ、ボールペンなんですよ、本当に…。信じられない…。
この絵を見てしまったら、
もう「ボールペン1本で描ける可愛いイラスト!」なんて
全然満足出来ないわけです。
やってみたくなっちゃうわけです。
というわけで、一時期ボールペンデッサンをしつこくやっていました。
作例を載せようと思ったんですが6年前の絵で…
写真の画質も粗いしお見苦しいかと思いますが何卒…
今見ると、粗雑で描き込みも甘くて散々ですね。悲しい。
ボールペンの良いところは、
先述のように一家に一本は多分、持ってること。
先ほどの写真に写っているZAQのボールペンも、
サービスで頂いたものですし。
そして、鉛筆やシャープペンに比べて「黒の色が濃い」ので、
自然とコントラストが強くなって、なんだか上手いような気になれること。
デメリットは、消せないということ。
失敗しても消せないというのは、中々チャレンジし辛いですよね。
だけど、まぁ失敗してもボールペンなので。
紙も、その辺のチラシの裏を使って頂いたりすれば、まぁいっか、と
思えるので、絵の具の失敗よりもダメージ低いです。
可愛いボールペンイラストは本屋さんの本達にお任せして。
大友さんみたいなボールペンアートが描きたいんだよ〜という方。
あの、正直、練習あるのみなんですが…
どんなボールペンを使うかとか、
何から練習すればいいのかとか、
その辺のことなら私にもお話できるな、と思いまして。
以下、ご参考までに。
まず、ボールペンは
「ゲルインキ」ではなく、「油性インク」の昔ながらのボールペンを使用します。
ゲルインキは文字は綺麗に書けますが、濃淡をつけるのが大変なのです。
そして、一度こんな風なのをやってみてください。
黒から白まで、グラデーションを塗るのです。
(四角が短すぎて白までいけませんでした…)
チョコアートの練習でも同じことをよくやって貰うのですが
1色で立体的なものを描きたいのなら、
「どれだけの色の幅を表現できるか」は重要です。
優しく紙に触れるようにペンを動かせば、薄い色は塗れますが
その他にも、漫画を描くときの「カケアミ」のようなやり方でも
グレーの表現ができます。
カケアミというのはざっくり言うとこんなの▼
これは大分粗いですが、細かく丁寧にやっていくと
綺麗なグラデーションが出来ていくのです。
あとは根気。それがすべて。
ここで注意点をひとつ。
油性ボールペンは、ペン先のボールが紙との摩擦で回転して、
中に入っているネバネバしたインクを連れて出てくることで
色がつくんですが
インクがネバネバなので
いっぱい描いていると、だんだんペン先に溜まってきます。
たまにティッシュなどでペン先を拭いてあげないと
うすーく塗っている最中にインクの塊がベチャッ!という
非常にショッキングなことが起こりますのでご注意ください。
鉛筆で下書きした時は、消しゴムかけにも注意です。
ネバネバですから、シュッ!といってしまって泣きます。
◇
というわけで、今日はボールペンがテーマでしたが
鉛筆やシャープペンで描くのと何が違うの?っていうと、
出来上がった時の迫力だと思います。
やっぱり「黒」が本当に「真っ黒」なのって、カッコいいんですよね。
ぜひぜひ、お時間ありましたら
グラデーションだけでもやってみてください!
どのくらい長いグラデーションが作れるか競争してみても
楽しいかもしれません〜!(ちょっと地味ですが)
本日もお読み頂きありがとうございました*
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