「林檎が赤い」って、何故わかるんだろう?
考え出すと止まらない。
授業プリントの裏側に、図解を書いて友達にこの疑問について説明したら、
「絵、うまいね」と褒めてくれたけれど、内容については
「どうでもいいよ、そんなこと。」だそう。
確かにどうでもいいんだけど。
生きていく上で知らなくても構わないのだけど。
気になってしまう、色のこと。
本当の色は何色?
どうして世界には色が付いているのか、考えたことはありますか?
色って、光なんです。
普段あまり意識しないけれど、薄暗がりで見るモノ達は、何色か判りませんよね。
(知っているから判っているような気になりますが。)
光があって初めて、色があるわけです。
これは卵が先かニワトリが先かのような話ではなくて、解りきっている事実。
光ありきの、色。
光にも色々あります。
太陽の光、蛍光灯の青白い光、白熱球のオレンジの光。
それらの光が物体に当たり、物体はその光を吸収したり跳ね返したりします。
林檎が赤いのは、雑に言うと、届いた光の中から赤い光線だけを、跳ね返しているから。
それ以外の色の光線は吸収しているのです。
と、なると。
光が当たる前の林檎は何色なの?
というのが、冒頭の私の疑問です。
光ありきの色なんだから、光が当たっていないときは無色、もっと言えば透明なのでは?
答えは知らないのですが(ごめんなさい)、不思議だな、面白いな、と思うのです。
だから私は「色」が大好き。
「何処に居るか」で変わる色
”地球上のどこに居るかで綺麗に見える色が違う”という話をご存知でしょうか。
地球は丸いので、太陽光の当たり方が国によって異なります。
太陽が近いところ、つまり赤道付近では赤が鮮やかに見え、
逆に遠いところ、南極や北極では、青が鮮やかに見えます。
(つまるところ大気の層と光の拡散の関係なのですが、小難しくなるので省きます。)
日本列島は赤道に対して縦に長いので、国内だけでも色の見え方の違いは感じられます。
沖縄に行くとハイビスカスがやけに鮮やかですよね。
同じハイビスカスをそのまま北海道へ持って行ったとして、
不思議と違った色に見えるわけです。面白い。
国によって子供の描く絵の「太陽の色」が違う、という話もあります。
私は幼い頃太陽と言えば、オレンジや赤をぐりぐりと塗りたくっていましたが、
なぜそうしていたかと言われると、
絵本やイラストで見る太陽がそんな色だったから。
日本の国旗は日の丸だし、太陽を赤く描くということは
文化のレベルで私たちに根付いているのかもしれません。
スペインなどの太陽の光が強い国では白く描く子供も多いそう。
また、「幸せ」をイメージする色、
「愛」をイメージする色なども、国や文化によって異なります。
自分のいる環境、暮らしている文化によって、
「モノの色」が変わるというわけです。
もちろん、皆が共通して同じ印象を持つ色もあります。
暖色系とか、寒色系とか、聞いたことありますよね?
暖かさを感じる色、寒さを感じる色です。
「膨張色」と「収縮色」もありますし、
(白い服がふくよかに見えるのはこれのせい。)
「進出色」と「後退色」というのもあります。
近く見える色と、遠く見える色。
重く見える色、軽く見える色というのもあります。
外国のとある工場で、重い荷物の箱を、
それまでの黒色から白色に変えたら、
作業スピードが上がったそうです。
色には「温度」「距離」「重さ」があるということになります。
ただの光のはずなのに、
私たちにこんなにも様々な影響を及ぼしてくるなんて、
色ってすごいヤツだと思いませんか。
この辺のことを色々学ぶと、ファッションだったり、
インテリアを選ぶ際の参考にもなったりします。
低い位置に置く家具を重い色にして、
目線以上の高さのものは軽い色にすると部屋が広く見えますよ〜とか、
そんな知識が手に入ります。
ただ、理屈で知らなくても感じられるものなので、
それぞれにこんな名前がついているんだなぁと知ると面白い、という感じ。
知らずに感覚で出来ちゃう人を、「センスが良い」と感じるのかもしれませんね。
色で空間をコントロールする
さて、以上を踏まえた上で。
お部屋の雰囲気を少し変えたい、自分の理想に近づけたいとき。
自分のテンションを変えたいとき。
色の力がとっても使えることにお気付き頂けたでしょうか。
応接間の陽当たりがあまり良くないけれど、明るい部屋でお客様をおもてなししたい。
▶︎黄色や暖色系、鮮やかで明るい色がオススメです。
夜眠るとき、静かで穏やかな気持ちになりたい。
▶︎青、水色やネイビーなど、ブルー系の色がオススメです。
そしてそんな時、お部屋に絵を飾ると一気に雰囲気が変わります!
絵を買うっていっても、どんなものを買えばいいかわからない、
好きな作家さんはいるけれど、いざ飾るとなると
どの作品を購入しようか悩む、、なんていう時には、
「色の持つ力」を思い出してみてください。
もちろん、ひとつの指標ですから、
寝室にショッキングピンクの絵を飾ったって構いません。
因みに、私の一番好きな色は黄色味のかかったブルーなのですが(ターコイズのような)、
唯一購入した原画は真っ赤なルビーがモチーフ。
しょんぼりした気持ちになってしまったときに、こ
の絵を見たらパワーが漲りそう!と思ったのです。
お部屋に飾れば365日そのパワーを感じられるので、
めちゃくちゃコスパの良い買い物です。
みなさまも是非、色の力を上手に使って
アートのある暮らしを楽しんでみてください*
NaNaMi