『もしも世界から猫が消えたなら』
という小説をご存知でしょうか。
佐藤健さん主演で
映画化もされていたと思います。
余命宣告をされた主人公の前に
突如現れた主人公そっくりの悪魔。
大切なものを一つ消すごとに
1日寿命を伸ばす取引を持ちかけてくる。
大まかに言うと、そんなお話です。
主人公は物語の中で
「電話」の消えた世界や
「映画」の消えた世界などを
体験していくわけですが
では
もしも
世界からアートが消えたなら?
◇
面白い記事を発見しました。
▶︎「人はアートなしには生きられない」
世界屈指のキュレーター長谷川祐子氏が語る、
タイトルに出てきている
「キュレーター」というのは
博物館や美術館で
研究・収集・展示・保存・管理などを
する職業のことです。
そのキュレーターの長谷川さんと
脳科学を専門に研究されている
中野さん、
会社をあげてアートをサポート
されている遠山さんの3名が
お話されているんですが
アートはなぜ存在し続けているのか、
とか
脳科学から見てアートは
どういったものなのか、
とか
すごく興味深い記事でした。
こういう記事を読んでいると
「アート」ってそもそも何なの!?
という気持ちになるんですが
意外と、
高名な方々でもぼんやりとした
輪郭でお話されているなぁ、と
思います。
でも一応、定義してくれていたので
後ほどまとめます。
◇
小難しいお話だったので、
印象的だった部分だけ
かいつまんでお話しますと、
まず
「無駄なものが許されない集団は滅びる」
すっごいですね。
アートって、無駄なんですよ。笑
こんなにアートに近しい方々も
言ってるんです。
アートは無駄だって。
だけどそれがない集団は滅びる。
人間という生き物がここまで
生き残っている原因のひとつに
「アート」が
確実に、あるんです。
どうして滅びるの?
なんで無駄なものがあると
生き残れるの?というのは
歴史的に研究した結果
無駄なものを許容してきた
集団が生き残っているから
そういうことなんだ、という。
現生人類、つまり私たちと
ネアンデルタール人は
同じ時代に生きている瞬間が
あったんですが
その中で現生人類が生き残った。
ネアンデルタール人と
現生人類の違いとして
「美しい」に価値を置くかどうか、
という点があって
生き残っている現生人類は
「美」に価値を感じていた。
そういうことらしいです。
これだけではないんですが
そういう、歴史を辿ったときに
無駄なもの、アートと呼べるものを
大切にしてきたグループが
生き残ってきているんですって。
だから、
人はアートなしには
生きられないと言えるのです。
◇
さて、さっき後回しにした
「アートの定義」なんですが
驚いたことに私が以前書いた
記事そのままの内容でした。
こちらの記事です▼
対談の中では
「概念を変容させる」ことが
アートだ、という話でした、
概念を変容ってなんやねん、
と言う方は、先ほど貼った
私が書いた記事を
読んでいただけると
わかりやすいと思いますが、
一部引用すると
自然の中に当たり前に存在する現象を、
全く別の場所へ持ってくることで、
気にしていなかったことに
気付くことが出来る。
視点を変えるだけで、見知ったものが、
全然違うものに見える。
それを意図的に行うのが、
彼にとっての「アート」なのです。
固定概念、っていう言葉ありますよね。
自分の中にある、
「これはこう!」っていう考え。
「氷は冷たい」
とか
「水は高いところから
低いところへ流れる」
とか。
そういう「概念」を「変える」
ことが、アートなのだと。
うーーーーん。深い。
だとしたら、
「食べ物」という「概念」を持った
チョコレートで絵を描く
私たちは立派なアーティストですね。
◇
さてさて、長くなってきました。
そろそろ読むのがしんどい長さ。
終わりにしましょう。
今日ご紹介した対談の中には
まだまだ興味深い内容が
あったので、また後日
ピックアップしてお話
できたらなぁと思います!
明日はアーティスト紹介
書いていきますー!
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